NHKドラマ「みをつくし料理帖」2話のあらすじや感想です。大阪からでてきた澪(黒木華)は、芳と二人だけで長屋に住み始めます。化け物稲荷を掃除していたことで、料理屋「つる家」で働くことになりました。はてなの飯が大ヒットしましたが、その夜、小松原(森山未來)に「基本がなってない」と、ダメ出しをされてしまいました。
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ドラマ「みをつくし料理帖」2話のあらすじ
2話「とろとろ茶碗蒸し」
「はてなの飯」のおかげで、つる家は毎日繁盛していて、お店の前は行列ができていました。そこに、おりょう(麻生祐美)と伊佐三(小林正寛)が太一をつれて食べにきました。そんな忙しい中、料理がなかなか出てこない琴に怒った清右衛門(木村祐一)がどなって帰ろうとすると、おりょうが「こどもみたいに!」と、どなりつけて、自分のぶんを渡すと、静かになりました。おりょうのおかげで、お運びも回り始めました。
ある日、暖簾をだす前に、種市(小日向文世)が、料理番付を澪(みお、黒木華)に見せていました。料理番付は、江戸の料理屋をおいしい順番にランク付けをしたものです。江戸で一番おいしいといわれている東の大関(最高位)は、日本橋の登龍楼で、その番付につる家の名前が載るのが夢だと、種市はしみじみ言いました。そして、種市が暖簾をだそうとすると、客が一人もいない事に気が付きます。そこに、おりょうが駆け込んできました。
「大変だよー、盗まれちまった」
近所の3件の店で「はてなの店」をだしているということでした。芳に話すと、カツオの料理は澪が作ったわけじゃないし、まねされるのは当たり前と言われます。それよりも、もうじきカツオの旬は終わるので、新しい看板料理を作るのが大事だといわれます。それを聞いた澪のこころに、
「料理の基本が、なっていない。根本からまちがえてる」
という小松原(森山未來)の声が響きます。その不安を芳にいうと、元の主人の嘉兵衛(国広富之)に言われた言葉を思い出します。
「ええか、澪。料理の基本は出汁や」
澪は、出汁の味が定まっていないと言うことに気が付きました。種市の見よう見まねで、鰹節から出汁を引いていたんです。それを聞いた芳は、登龍楼に行って出汁を確かめておいでとお金を差し出しました。
澪は、登龍楼の前まで来て、おじけづきづいますが、芳のかしてくれたかんざしで何とか通してもらって、お吸い物だけ飲むことができました。帰り道、江戸に出店した佐兵衛の店を見に行くと、鰹節店の前を通りました。その店の手代に鰹節の出汁の引き方を教わって、鰹節を買ってきました。
夜、さっそく出汁を引き始めます。
- 鰹節を薄く削って、削りたてを使う
- 煮えたぎる手前の湯に入れる
- 吸い物には、煮立たせない
今までやっていた出汁の引き方は、蕎麦屋で使われるやり方で全く逆でした。芳に飲んでもらうと、
「これは、なんと上品な旨みと香りやろか。澪、この出汁をそだてなはれ」
と言われました。
翌日、源斉(永山絢斗)が芳のようすを見に来てくれました。芳と澪が親子だと勘違いしてる源斉に、澪が今までのいきさつを話しました。
10年程前、長雨が続いて淀川が氾濫しました。その時に家やふた親を亡くしてさまよってる澪は、屋台で売ってるすしに手を掛けようとしたところ、店主に殴ったり蹴ったりします。そこにやってきたのが、芳でした。「やめなはれ」と言って、店主にお金を払って澪を連れて行こうとしました。店主は、だったら、すしをつつもうとすると、
「いりまへん。料理は料理人の器量しだい。まはんの器量のほどはようわかりました」
と言って、澪を「天満一兆庵」に連れて行って、お米だけの甘いおかゆを食べさせて身なりを整えられました。そのご奉公人として働いてるうちに、嘉兵衛が澪の味が分かる才能に気づいて料理人にとりたてたんです。ただ、隣からのもらい火で焼けてしまって、5年前に江戸にお店をだしてる一人息子の佐兵衛(柳下大)をたよって出てきたんです。そのご、嘉兵衛は心労がたたって「天満一兆庵」の未来を託して亡くなってしまいました。
それを聞いた源斉は、
「ひとつ合点がいきました。ごりょうさんに食べさせてもらったおもゆが、澪さんの料理の、心根の原点なのでしょう。だから、澪さんの握るおにぎりはあんなにおいしいんですね」
そして、「食べるものは薬でもある」と「食は人の天なり」言って、卵や百合根、ぎんなんなどが体に良いと言います。口から摂るものだけが体をつくると聞いて芳のための食事を考えました。
翌日から、つる家で鰹節の出汁を研究す始めました。他の店の「はてなの飯」はまずかったと言いに来た伊佐三に、引いたばかりの出汁を飲んでもらいました。大阪は昆布だしだから頑張ったなと種市が言うと、澪が昆布だしと鰹節の出汁の違いを説明します。それを聞いた伊佐三が
「いっそ、両方いっぺんに飲んじまえば、口の中が旨みでいっぱいに満たされそうだな」
と言います。それを聞いて、澪の目がまん丸になって、眉が下がりました。
その夜、小松原が一杯飲みにやってきました。澪は裏で合わせ出汁を試行錯誤していました。二人で飲み始めると、種市が「つる家」の名前の由来を話しだします。
種市が澪にあったのは、娘のつるの祥月命日でした。17歳で亡くなった一人娘でしたが、見た瞬間、
「あっしに償いをさせるために、この娘に姿を変えて戻ってきてくれたんだと」
と、泣きそうな顔ではなしました。
「ハゲだからじゃなかったんだな」
と、二人で笑いました。
数日後、澪がつる家で鰹節を削っていると、伊勢町の大阪やから上質の昆布と鰹節がたくさん届きました。そこに、よしがやってきていきなり土下座をしました。頭のかんざしはなくなっていました。
「なにもおっしゃらず、これをつこうて澪に思うような料理をつくらせてやっていただきとうおます」
澪は泣きじゃくりました。
初冬。出汁ができました。それを使って、澪は、芳の朝餉に茶碗蒸しをつくりました。具材は、百合根にぎんなんでした。最高の出汁ができたことに気が付いて、泣きながら芳は食べました。
つる家でも、種市に食べてもらいました。一口食べると
「こいつはいけねえ。いけねえよー」
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と、満面の笑顔になりました。その日のつる家は、茶碗蒸しを食べるお客で大賑わいでした。源斉や、清右衛門(木村祐一)、坂村堂の嘉久(村杉蝉之介)もやってきて舌鼓を撃ちました。清衛門は「ふんって」と言って、苦虫をかみつぶした顔をしながら、その手は止まらずに全部食べてしまいました。坂村堂が清右衛門に、
「これは極楽の味、口の中でとろとろ溶けてしまいましたよ」
と話していました。それを聞いた種市が、「とろとろ茶碗蒸し」と名付けました。
ある朝、澪が化け物稲荷にお参りしようとすると、立派な着物を着た小松原がいました。二人は目を合わしましたが、何も言葉を交わさずに行こうとします。すると、澪の周りに猫が何匹も集まってきました。それをみて小松原はにやりと笑い、
「合わせ出汁ができたのだな。若い娘が香を焚き染めもせず、鰹節で煮しめられる奴があるか。この下がり眉」
それだけ言って、歩いて行ってしまいました。
(⇒ 3話のあらすじ)
ドラマに出てきた料理のレシピはこちらです。⇒ みをつくし料理帖
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ドラマ「みをつくし料理帖」の感想
おもしろかったですね。ドラマの後には、とろとろ茶碗蒸しの作り方を黒木華さんが、澪のかっこうで今の台所を使って教えてくれました。ぜひ、録画してみてつくってみてください。わたしは料理はできないのですが、これを見てるとやって見たくなってしまいます。原作のままの雰囲気を出してくれてるこのドラマは、これからどうなってくのかとても楽しみです。できれば、半年とか、大河並みにやってみてもかなりおもしろいと思います。
原作は髙田郁先生!
原作の髙田郁先生は、1959年生まれの小説家で、元漫画原作者です。漫画原作者時代のペンネームは、川富士立夏です。
読書好きだった父親の影響で、山本周五郎さんの作品を多く読んで、時代小説ファンになられました。1993年、34歳のとき漫画原作者としてデビューされます。40代後半で再び山本周五郎さんの作品を読んで時代小説家に転身されました。数々の賞をとられて、2008年に「出世花」で小説家デビューされました。
「みをつくし料理帖」は、2009年に第1作を発表して、2014年に刊行された第10作で完結しています。髙田郁先生の本は、
- 八朔の雪 みをつくし料理帖
- 花散らしの雨 みをつくし料理帖
- 想い雲 みをつくし料理帖
- 今朝の春 みをつくし料理帖
- 小夜しぐれ みをつくし料理帖
- 心星ひとつ みをつくし料理帖
- 夏天の虹 みをつくし料理帖
- 残月 みをつくし料理帖
- 美雪晴れ みをつくし料理帖
- 天の梯 みをつくし料理帖
- あきない世傳 金と銀 源流篇
- 銀二貫
みをつくし料理帖は、全10冊でシリーズものなので、1冊目の「八朔の雪」から読んでいかれた方が理解されやすいと思います。一番下の「銀二貫」は、2014年に林遣都さん主演で、NHKでドラマ化されています。
ドラマ「みをつくし料理帖」各話のあらすじ
以上、NHKドラマ「みをつくし料理帖」2話のあらすじ、感想でした。
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