ドラマ10『この声をきみに』の6話「もつれる2人」のあらすじ(ネタバレ)と感想です。孝は、風邪を引いてた京子先生をおぶってベッドまで運んであげます。本を読んでくれというお願いをかねてると、いつの間にか二人は見つめ合っています。
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『この声をきみに』6話のあらすじ
6話「もつれる2人」
翌朝、孝(竹野内豊)は、昔メビウスの輪を見つけたときのようにどきどきしながら床に散らばった本を片付けています。すると、本棚には、かつて京子(麻生久美子)がはなしていた壊れた腕時計が出てきます。ふとベッドを見ると、朝日に照らされた京子の顔は女神のようにつややかに輝いています。その神々しさに、ちょっと不安になった孝は、口の前に手をかざすと、いきなり京子の目が開いて飛び起きます。その拍子に孝は後ろに転げてしまいます。
起き上がった二人は、昨晩、本を読んだだけでなにもなかったことを確認します。ですが、おたがいに気まずい雰囲気をかもしだしています。
孝は、その気まずい思いのまま大学に向かいます。研究室ではずっと「5・7・5」の結び目のことを考えています。
実鈴(大原櫻子)は河合(戸塚祥太)にゴハンを食べさせてもらったことを思い出してニヤニヤしています。
佐久良先生が庭の鼻に水をやってると、京子先生がやってきます。京子先生は、10年前の彼氏と会って過去と別れて来たと言ってすっきりした顔をしています。
その日の夜は朗読教室です。2階では、実鈴が熊川絵里(趣里)に河合のことが好きになったと相談しています。しばらくしてみんなが集まると京子先生が佐久良せんせいにつれられてやってきます。風邪で休んでいたとみんなには言って、そろそろ発表会のことをきめないとといわれます。孝は、京子先生の顔を見ながら
「あの、発表会・・」
と言い出すとくしゃみをしてしまいます。
「まさか・・」
「いや、これはただの季節的なブタクサだ。心配ない」
「あ・・そうでしたか」
と、ちょっとえがおになります。
そのやり取りを聞いていて、間にさまれ太福島(杉本哲太)は心の中でつぶやきます。
<むむっ、この二人の間に何かを感じる・・この不自然勝つなぞめいた雰囲気・・そう、邦夫的オノマトペで言えばぬんぬん、むるむる・・>
孝は心の中で
<ああ、なんなんだ、胸までぐるぐるしてきた>
といいながら、ぐらぐらしています。そこに、河合が発表会で朗読する本に、男二人の話でひとりが数学好きという物語が良いと言い出します。タイトルは「数学的媚薬(ナショナル・ストーリー・プロジェクト)」です。さっそく、朗読教室で読んでみます。内容は親和数をつかった男性同士の恋の物語です。
読み終えた後、福島も磯崎もよいといってくれて、孝も今までと違ってすんなり入り込めたと話します。京子先生は、
「それは、たぶん、穂波さんがかわったからですよ。ほんとですよ。その証拠に、今の朗読とてもよかった」
と言ってくれます。すると、河合が
「皆さん、うすうす気がついてるとおもうんですけど、僕、トランスジェンダーだと思うんです」
といきなり告白します。みんなは女性的だとおもってたけど、気にすることないよと言いますが、孝は初めての発表会でこの題材は難易度が高すぎるとこの本は断ります。それを聞いていた実鈴は、「どきどき消えます。プシュッと」と絵里にささやきます。
孝が庭のテーブルでコーヒーを飲んでると、佐久良先生が来て、「次の朗読、この本どうでしょう?面白いオノマトペが出てきます」と言って、「おじさんのかさ」という絵本を手渡してくれます。佐久良先生はその主人公が孝に似てるといいます。
そこに京子がやってきてこの間は甘えてしまってすみませんと謝ります。孝は、
「もっと自分をだいじにしたほうがいい。まるで自分をいじめてるように見えた。先生は大事な人だから、いや、みんなにとって、だからその、何があったのか知らないが、自分をだいじにしたほうがいい」
「本当に余計なお世話。でも、ありがとう」
孝はもっと話がしたかったのに京子は行こうとします。すると
「もっと知りたい。先生のことを。いや、即物的なことじゃない」
そういって、メビウスの輪の話をして、あの日の夜のなぞはどう計算しても解けないといいます。そして、
「鍵はあなたにあるんだ。だから、ぼくは・・・」
そういいかけると、柏原喜己子(堀内敬子)がボランティアの話を持ってきて中断します。柏原が帰ったあと、孝が続きを話し始めようとすると、
「いいえ、あの夜のことはなかったことにしてください。私達はただの講師とせいとです。一晩いっしょにいたからって、何か特別な関係だとでも?お願いですから、これ以上、深入りしないで」
「じゃあなんで本を読めなんていったんだ。あんなふうに。あの瞬間、ぼくは四次元空間の迷宮のようなきみの不思議な空間に放り込まれたんだよ。しかもあんな危険な朗読で困惑させた。鋭敏なコトバを一つ一つ口にするたびにぼくらはあの空間でねじれてほぐれて絡み合ったんだ」
「そんな言い方はやめて」
「少なくとも講師と生徒じゃない。それ以上の何かが生まれてると感じたんだ。触れ合う以上の何かが。全身で感じたんだ」
「じゃあ、それ以上のもの何なんですか。恋に落ちたとでも言うんですか?離婚が決まったばかりのくせに」
そういうと、孝は下を向いてしまいます。
「あ、すみません、言い過ぎます。でもわたしは、」
「もういい、わかった。忘れるよ」
そういうと、孝は歩いていこうとします。京子は、「朗読はやめないで。ちゃんとご指導しますから」と声をかけます。
数日後、孝は父親の定男(平泉成)に会いに行って離婚のことを話します。これからの暮らしを考えていかないといけないといって、自分の荷物を引き上げると孝が言うと、定男は、孝のものはすべて捨てたといって
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「お前はなんとつまらない人間になってしまったんだ。女房や子供にまで逃げられてなさけない。どうしてこうなっちゃったんだ。あのとき・・」
「だったら一体どうなりゃ満足だったんだ。全部言われたとおりにしたじゃないか。大学も行ったし、博士号もとった。なのになぜ僕のことをつまらないと言うんだ。つまらないのは僕だけか?今だって気づいてるんだろ。自分は誰からも愛されていない嫌われ者だと」
「うるさい」
「一生、そうやって文句ばかり言って人のことを遠ざけて一人ぼっちでいたいのなら、かってにそうしろ。もう二度と来るか」
そういって、孝は歩いていきます。そのあと、父親の家に行って掃除を始めます。すると、孝とかかれた箱があります。中を見ると、昔のものが全部とってあります。中にはスクラップブックがあって、数学オリンピックに出たときの孝の新聞記事の切抜きがはってあります。全部父親の字で日付などが書かれています。家に帰って、佐久良先生から渡してもらった「おじさんのかさ」という絵本を読んでみます。
数日後、柏原にさそわれた老人施設のボランティアに行きます。その施設は父親の宏が入ってる使節です。柏原に頼んで「おじさんのかさ」を読まさせてもらうことになります。実鈴と河合も着ています。実鈴は穂波だけほめられて悔しいといって来ています。小さい頃から母親に本を読むことをほめられてたのですが、最近は誰からもほめられなくなって、特に孝にだけは負けたくないというのが理由です。
朗読の時間が来ます。
孝は、自分に似てるといわれてもらった本だけど、「身近にも似てる人がいるような木がして」と宏を見て言いながら4人で朗読を始めます。
宏は物語が進むと次第にやさしい表情に変わっていきましたが、終わるともとの険しい表情に戻ります。
そのあと、孝は宏に会いにいって話をします。
「いっしょに暮らさないか。独り者同志、お互い助け合おうよ、知らない仲でもないし」
「ははっ。馬鹿いいやがって。さっき読んでたやつの最後で、なぜか母さんを思い出した」
「僕もだよ」
お互い顔を見合わせてわらいます。
京子先生がお気に入りの古本屋に行って結び目の数学の本を手にとってみてると、孝が入ってきます。背中合わせに立つと、
「覚えていないかもしれないが、僕らは一度会ったことがある。12年前だ。君は鼻歌を歌っていた。僕はどこか浮かれていた」
「そうですね。話します。話しても良いですか?この私の12年を」
(⇒7話のあらすじ)
6話で朗読される作品は、
- 「数学的媚薬」 作:アレックス・ゴールト/訳:畔柳和代/装画:祖田雅弘
- 「おじさんのかさ」作・絵:佐野洋子
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『この声をきみに』6話の感想
面白かったですね。孝は鏡子の部屋に泊まったのですが、看病だけして何もしなかったんですね。なんとなく、朗読といっしょで頭の中でいろんなことをしてる二人を想像してしまいます。お互い、相手の心に深く立ち入りすぎてしまったので、普通に顔を合わせることもかいわをすることも微妙な感じになってしまったんだと思います。孝が言ってたように、もっと知りたいとおもい始めたんじゃないでしょうか。孝は恋愛じゃないといっていましたが、それは恋そのものだと思います。それは京子の方も同じで、朗読してもらったことで、相手の心の奥を少し覗いてしまったんだと思います。
ただ、ひとの心を取り戻しつつある孝には、やっぱり、元の奥さんの所に戻ってもらいたいと思います。今までの自分とは全く変わったと謝って、この12年間の苦労させたことの罪滅ぼしに、幸せにしてあげてほしいと思います。特に、写真の中のうれしそうな顔が印象に残ります。
それにしても、絵本ってほんとうにすごいな~と感じます。このドラマはいつもそうなのですが、なぜかしらないけれども涙が落ちてきてしまいます。理由を考えてもよくわからないことが多いのですが、特に絵本の朗読の所でぽろぽろきてしまいます。声がいいのか、内容がいいのか、それとも昔の何かを思い出してるのかよくわかりません。
次回は、京子の今までの12年間のストーリーが聞けるようなので、これからどうなっていくのかとても楽しみです。
『この声をきみに』のキャスト
- 穂波孝 竹野内豊、大学の准教授
- 江崎京子 麻生久美子、朗読の講師
- 穂波奈緒 ミムラ、出ていった孝の妻
- 穂波定男 平泉成、孝の父親
- 八坂淳子 仁科亜季子、奈緒の母親
- 東原正規 松岡充、孝の友人
- 五島由紀夫 永瀬匡、孝の離婚調停の弁護士
- 佐久良宗親 柴田恭兵、朗読教室の主宰者、元人気アナウンサー
- 福島邦夫 杉本哲太、朗読教室の生徒、商船の船長
- 磯崎泰代 片桐はいり、朗読教室の生徒、メーカーの経理
- 柏原喜己子 堀内敬子、朗読教室の生徒、主婦
- 稲葉実鈴 大原櫻子、朗読教室の生徒、声優志望の学生
- 河合雄一 戸塚祥太、朗読教室の生徒実家のコンビニでバイト
- 熊川絵里 趣里、朗読教室の生徒、メーカーのショールーム勤務
各話のあらすじ
以上ドラマ10『この声をきみに』の6話の動画とあらすじ(ネタバレ)と感想です。
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