ドラマ「犯罪症候群」最終回のあらすじと感想です。犯人は一応逮捕されましたが、その裏にはまだ何かあるようです。
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ドラマ「犯罪症候群」最終回のあらすじ
高梨社長(竜雷太)と岩田議員が料亭から出て行った後、高梨社長秘書の桜井(相島一之)が出てくるところを環(渡部篤郎)が声をかけます。
「櫻井さんですね。先ほど高梨社長と一緒にいたのは、岩田代議士ですね。お二人の関係をお話しいただけませんか?」
「なんのことでしょう」
「質問を変えます。つかまってる誘拐犯は、身代金がニセ札だったと証言しています。だから、燃やしたと。高梨社長が用意した1億円は確かに本物です。それなのに、なぜ犯人はそんなことを言ってるのでしょう。桜井さん。わが身を大事にされたほうが良いですよ」
「失礼します」
そう言って去っていく桜井の後姿を、環は睨みつけています。署に帰って酒井刑事部長(古川悦史)に、これで桜井も武藤も動き出すはずだと報告します。
警察署では、浜村明彦捜査一課長(芹沢名人)に、鏑木(谷原章介)が捜査の継続を懇願しましたが、却下されます。
武藤(玉山鉄二)は高梨道典(高橋光臣)の家に行きますが、妻の美和(前田亜季)のことを探さないでくれと言われます。一緒にいると子供のことを思い出すし、幸せになれないからだと言われます。武藤は、まだ終わってない、分からない部分があると言います。鏑木にも一人で捜査を進めると宣言します。
武藤は、桜井に会いに行きましたが、何も話すことがないと言われます。そこに電話がかかってきて桜井は席を立っていってしまいます。武藤が見ると、その番号は環のものです。環に会ってそのことを聞くと、自分で調べてみたらと言われます。
美和は、「少年犯罪を考える会」でボランティアをしている矢吹響子(木村多江)という女性と、喫茶店で会っています。響子は
「犯罪被害者の救済の会です。何でも話してくださいね。わたしも犯罪被害者のひとりですから」
そう言われた美和は、泣きながら苦しい胸の中を話し始めます。
一方、道典は、昼間から酒を飲んで泣いています。夜、武藤が行くと、犯人に復讐したいと言いだします。武藤は自分の事を話しだして、復讐しないで良かったと言うと、
「武藤さんは、本当にそれでよかったんですか?」
と言われて、何も言うことができませんです。
翌日、武藤が尾行していることを知らずに、桜井が國本印刷工場という所に一人で入っていきます。武藤がその工場に入って聞き込みをしますが、「そんな奴は来なかった」と言われます。桜井は会社に帰って、社長に
「國本印刷に行かれたんですね。わたしにだけは話してくれませんか。道典さんがあまりにもかわいそうです」
と訴えると、
「お前には関係のないことだ」
と桜井に告げて、部屋から出て行ってしまいます。
道典のところに美和が帰ってきて、一緒に響子に会いに行きます。そして、心の中を話すように促します。響子は道典に優しく話しかけます。
「高梨さん。あなたも憎しみをはきだしてください。憎しみは風化しませんから」
響子が会に帰ると、主宰の牧田浩文(板尾創路)がやってきます。
「どうでした?」
「高梨夫妻の憎しみはすさまじいものです。彼らはずっと苦しみ続けるでしょう」
「苦しみから逃れられるすべは、一つしかありません。復讐・・です」
「はい。わたしたちは、まちがったことはしていません」
署では、鏑木が、環から手を引けと言われますが、
「あんたのねらいなんて、どうでもいい。自分の目的のために武藤を利用するな。そんときタダじゃすまないのは、アンタの方ですよ」
と言って歩いていきます。環は、鏑木のなかに何か異質なものを感じます。環は、審議官に呼び出されます。代議士の件で釘を刺されると、環はあるお願いをします。
鏑木は、再び山名を取り調べます。1億円全部に、「無効」という赤い字が印刷されてあったと証言します。そこに刑事たちがやってきて鏑木は謹慎処分になります。
武藤が國本印刷に侵入して倉庫を調べると、ある薬品が出てきます。その薬品は、塗ってからしばらくすると酸化して変化します。それを利用して、本物のお金に印刷をすることで、「無効」という字を浮かび上がらせることで、犯人たちにニセ札だと思い込ませたと気が付きます。桜井に再び会いに行きますが、「話すことはありません」と言われて、社長に会いに行きます。そこで、そのからくりを社長にぶつけて、警察に言えばすべてが明るみに出ると言います。
立ち上がった社長は、胸の中を話しだします。
「1億円を稼ぐことはどういうことだかわかるか?犯罪者に渡すような金は1円たりともない!」
「カズキくんの命より、金が大事だっていうんですか?」
「あの子の命が奪われるとは思ってなかった・・1億を奪われ、孫を失った。わたしも被害者なんだよ」
「同じことを息子さんにも言えますか?」
武藤が環に呼び出されます。武藤が櫻井を追いつめたことで、贈収賄の証拠を得られたということです。さらに、社長のやったことに責任を感じた桜井からすべてを聞いた道典が、父親である道治社長の命を奪って逃走した事を聞きます。武藤はそれを聞いてショックを受けます。
しばらくして武藤は、道典と会います。
「わたしが桜井さんを追いつめていなかったら、あんなことにはならなかった。わたしが、あなたの人生を狂わせてしまったのかも知れません」
「おやじは、ああなって当然のことをしたんです。よかったんです。おれは、おやじに手を掛けるしかなかったんです。前に聞きましたよね。復讐しなくてよかったんですかって。ある人に言われます。憎しみは風化しないって。あなたは本当に後悔していないんですか。俺は満足しています。やるべきことをやった。それをあなたに伝えたかった」
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そういうと、笑顔を見せて歩いていきます。
武藤は、鏑木に自分の無念さを伝えます。すると、鏑木は
「復讐しても地獄、しなくても地獄。いずれも地獄だ」
と、怖い顔をしてつぶやきます。
鏑木は所轄に異動になります。環が手を回したようですが、廊下ですれ違うと、
「武藤に何かしたら、いつでもあなたの前に現れる」
「気付きませんです。あなたのその目、どこか、武藤さんに似てますね」
鏑木は、あるアパートの一室の前にいます。チャイムを鳴らして出てきたのは、響子です。
「新しい依頼が来てる」
「ああ」
鏑木はその家の中に消えて行きます。
武藤は、屋上で環に報告しています。
「高梨さんは、ある人に言われたそうです。憎しみは風化しないと。心の中に獣がいたんです。復讐は何も生みません。わたしの心の中には、確かに獣がいます。誰の心にも獣はいるんです。それが抑えきれなくなったときに、人は罪を犯す。わたしもいつかそうなってしまうかもしれません」
「だったら、その矛先を犯罪者に向けてください。わたしはね、この世のすべての犯罪をなくしたいんです。以前、あなたに、犯罪者に対して異常な執着心を持ってると、言いましたね。・・・わたしも、同じなんですよ。だから、必要なんです。あなたが」
「環さん・・・次の事件は何ですか?」
(おわり)
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ドラマ「犯罪症候群」最終回の感想
おもしろかったですね。武藤は、やっと心の中に潜んでいる獣を解き放つことができたのではないでしょうか。人に対してではなくて、犯罪に対して。ある意味、環と同じステージに上がったと感じます。それに対して、道典と鏑木は、上ろうとして挙がることが出来なかった人達で、逆に、鏑木が言っていたように、地獄に落ちてしまったのではないかと思います。
こういう問題は、簡単に結論が出るものでもないですし、ずっと悩んだり、被害にあってる人が沢山いるので、簡単に口に出せることではないと思いますし、わたしも何が正解なのか、わかりません。ただ、それぞれ一人一人の心の中で、考えていくことは大事なことだと思います。いつそんな立場になってしまうかわからないですし、知らないだけで、すでになってる場合もあります。
それは、最近特に問題になってるSNSです。匿名性が高いので、書き込む人は平然と批判したり、攻めたりすることが多いです。芸能人への批判とか、とくにひどいですよね。書き込んでる本人たちは、たんなる暇つぶし、うさばらし、ストレスのはけ口なのですが、書き込まれる方は、たまったもんじゃありません。その書き込んでる人たちは、はっきり言って加害者になってます。
犯罪事件とはレベルが違うかもしれませんが、その一言で傷つく人がいると言うことを常に考えながら、発信していくことが大事だと思います。
6月11日(日)からWOWOWで放送されるシーズン2では、鏑木がドラマの主役になります。切ないですが、面白いドラマになると思いますので、良かったら、ご覧になってみてください。
貫井徳郎さんの原作も、読み出したら止まりません。ドラマのシーズン1は、始めの2巻をベースに、シーズン2は、3巻目をベースにしています。設定もちょっとずつ違っていますが、かなりおもしろいです。出来れば、1巻目から読んでください。というのは、貫井徳郎さんは3巻目を読ませるために、1,2巻目を書いたんじゃないかっていうくらいに、3巻目はオモシロいからです。よかったら、読んでみて下さい。アマゾンから購入できます。
ドラマ「犯罪症候群」のキャスト
- 武藤隆 玉山鉄二、調査員
- 鏑木護 谷原章介、捜査一課刑事
- 環敬吾 渡部篤郎、警務部人事二課
- 武藤雅恵 鶴田真由、武藤隆の妻
- 武藤真梨子 桜田ひより、武藤隆の娘
- 酒井信宏 古川悦史、刑事部長
- 浜村明彦 芹沢名人、捜査一課課長
- 高梨道典 高橋光臣、売れない絵本作家
- 高梨美和 前田亜季、道典の妻
- 高梨道治 竜雷太、道典の父親、大企業の社長
- 桜井 相島一之、道治の側近
原作の小説『失踪症候群』や『誘拐症候群』とは、設定がかなり違いますので、気をつけてください。
最終回以外のあらすじ
以上、ドラマ「犯罪症候群」の最終回のあらすじ(ネタバレ)と感想です。
コメント
公開→後悔
ありがとうございます。
すぐ直します。